淡路島と四国の間にある鳴門海峡の急流に発生する、直径が最大で30メートル近くまでになる渦潮は、1.3キロという狭い海峡の幅や海底の特殊な地形と、月の引力によって生じる潮の干満時刻と潮流が紀淡・明石海峡の両海峡を回って鳴門海峡に達する時刻との絶妙な一致という淡路島の位置的な特性とが相まって作り出される世界的な奇観であり、これまで多くの観光客をひきつけるとともに文人・画家などの文化的な対象としての役割を果たしてきました。私たちはこの渦潮が「顕著な普遍的価値(人類にとって特に重要な価値)を有し、将来にわたる保全すべき世界遺産」としての登録条件を十分満たすのではないかと考えています。